ズボンのずり落ち防止 - ショルダー型サスペンダー

冬の防寒で、ズボンがずり落ちてお腹が冷えるというのは、回避できます。

 

いろいろ試した結果、行き着くところ「ショルダー(ホルスター)型サスペンダー」でした。

まず、ジーパンなどのズボン、ゴムバンドと紐で結ぶようなジャージパンツのようなものは、ずり落ちについて完成していません。

ジーパンの場合、ベルトを使った保持が一般的ですが、ウエストラインがしっかりできている細身体型でないとどうやってもずれ落ちます。お腹が出てくる中年だと壊滅的です。(ベルトを使わなくなったので他の欠点忘れてるかも)

ジャージパンツも、同様にずれ落ち結びなおす事になります。

1.体型的にずれ落ちる頻度が多くなる、都度修正する必要。

2.ずれ落ちると、足が短く見えるという不満。

3.冬用の重いズボンだとずれ落ちが常態化する。

元々、短足傾向で足を長く見せたいという願望があると、1.2.3の状況は耐え難いものになります。

作業服にベルトという状況では気にならなかったので、こうした要素は強いです(個人的に)。

この時点で、ベルトでの解決は難しいというのがわかります。

となると、他、サスペンダーという方法しかなくなります。

歴史的に、ベルトかサスペンダーでやってきたようです。

余分ですが、昔(19世紀)はズボンが胸まであったそうで、腹巻きが無くとも保温性がかなり良かったものと思われます。

まず、サスペンダーには目的別で2種類あるようです。

礼服用(スーツ向け)と実用(作業用)

礼服用は、しまむらや衣料品コーナーでスーツコーナーに1種類おいてあるかもという扱いです。スーツ用なので細く黒い物で安価(1000円しない)です。スーツズボンは軽いので、こうした頼りないもので済んでしまうようです。クリップが尖った金属製だったり実用性は低いものです。私は、礼服はベルトか実用サスペンダーで事足ります。

 

実用向けは、釣り作業を想定したものらしいです(メーカーは釣具のダイワ)。

 

こちらは、ショルダー(ホルスター)型です。樹脂クリップで固定します。

こちらが、一般的なY型です。

両方試しましたが、Y型では最も気になるのが背骨の場所にクリップが常にあることです。実際それほど気になりませんが、安全上好ましくない(もし、腰を強く打ち付けた場合、損傷を拡大させる可能性がある)というのが欠点です。常用した場合、寝っ転がると背骨に当たるというのは良くないです。

ほか、H型、X型とありますが、まずクリップの数が多いと脱着が困難になります。

そうなると、2点式のショルダー型が最有力となります。

ベルトからサスペンダーに変えて、一番困るのはトイレです。

男性の場合、小便については、ベルトを解いてする場合と、ジッパーのみ下ろす場合とで分かれますが、前者だとベルトを解く必要がなくなるので楽に感じると思います。

面倒なのは「大」の場合で、ズボンを下ろすため、上着を脱ぎサスペンダーを露出させてバンド部を肩から外す、もしくは、上着を脱がず接点(クリップ等)を全部はずしてしまうという方法があります。

後者は、クリップ2点式だと戻すのが容易なので可能(手間がかからず楽)ですが、3・4点式だと背後も加わるので現実的では無いと思います。

そして、肩のズレ落ち問題があります。

スノーボード用のX型サスペンダー付きのズボン(へそ上まで高さがあり全体的に保温性がかなり高い。サイズOなのに腹回りギリギリなのは、厚手の腹巻きとインナーベストの装着を全く想定していないんだと思う。あと丈が長過ぎ。)を冬季履いている(タイツなしで過ごせるのは楽、シャカシャカ音は気になる)のですが、不便なのがサスペンダーが肩の外側にズレて落ちてしまうことが頻発することです、そのためズレるたびに戻す手間が生じて気になっていました。対策としては、締め付けを強くすると予防できるのですが長時間の使用、特に寝起き時、強い締め付けにより圧迫され肩が痛いということが起きました。かなり致命的な問題です。

さらなる対策を考えたのですが、付属のサスペンダーは脱着ができるので使わず、ダイワのショルダー型を取り付けてみました。

結果、肩への圧迫感とズレがなくなりかなり快適になりました。(就寝時は外す必要があります、下記欠点2参照)

この理由なのですが、H、Y、X共通で、前後に締め付けるものは肩を強く圧迫します。ショルダー型は、中心軸が背中であり肩に掛かる部分は斜めで広く、2分岐の片側のみなので圧迫感は3割程度しかないんだと思います。

また、肩のみに掛かると自然(伸縮により)と外側に落ちてしまいますが、ショルダー型は前方に動く腕に引っかかってズレが生じません。

スノーボードの運動中は大きな力が加わるのでそれに対処できるようにマジックテープ固定のX型が標準で選ばれていると思われます、日常の使用では、ショルダー型のほうが使い勝手が良いということです。以前、サスペンダー付きのスノーボードズボンをこだわって探したことがありました(ネットでなく実物を着てから買うのが無難です)が、日常使用であれば後付ショルダー型のほうが目的にあっていたようです。

また、樹脂クリップ式なので、夏の軽いジョギングパンツなどでも上着で隠せれば使え、どんなズボンでも使えるので汎用性が高いです。

欠点は、正面はすっきりした見た目ですが、背後がXでさらに実用重視だとベルトが太いのでかなりゴツいです、仕事っぽい印象があります。素材は、伸縮性のあるバンドで、おしゃれな本皮みたいな雰囲気はありません。基本的に隠したくなるので、上着を脱がない、シャツ出しになるので、フォーマルっぽい社会人定番のシャツをズボンの中に入れる服装には向いていません。なので、快適性重視(本品)とファッション重視のベルト、サスペンダーで使い分けるという感じが良いのかもしれません。

重要・欠点2)一種の拘束具というのがわかりました。普段、リュック派なのでそれと比べると僅かな負荷なので背負っている感がなく気にならないのですが、特に締め付けが強いと腕を外側に開かれているような感覚が常にあります。

私は長時間の使用で特に問題があるとは思わないのですが、長時間の就寝時の装着は寝返りができず危険みたいです。

まず、寝姿勢が固定されるみたいで(横寝、仰向け)から別の姿勢に移ろうとすると、胸・背中のサスペンダーが引っかかって制限がかかります。また、クリップやバンドが両脇なので横寝の時気になる場合があります。今回は、さらにスノーボード用のズボンが動きに余裕のあるブカブカ、素材がなめらかで寝返りで足を動かそうとすると抵抗になって邪魔になります(ただ、防寒上ズボンは必要なので許容と思っていましたが、毛布を重しとして使った状態だと冷気が入らず不要みたいです)。

寝返りは、肘やかかと、腰、肩を使った最低限の力での全身動作らしく、肩・腕に拘束が加わるとうまく動作できないようです。結果、連日目覚めると仰向けで天井を見ているという状況(通常、横寝で目覚めることが多い)で首が痛いというのが続いていました。(意識して横寝はできますが、上側の腕を大きく前に投げ出した姿勢で安定させておりいつもと違うのです)

締め付けが弱いと相応に問題が無いようにも思います、サスペンダーをしながら寝るとズボンがズレ落ちず腰回りが寝起きに崩れない防寒効果があるのは確かです。したまま寝てしまうというのはあるのですが、外したほうが安全です。

自宅で過ごすときは、サスペンダーは使わないというということでいいのかもしれません。外出時、徒歩運動がずれ落ちを加速させるのでその対策としてが最も活躍できるみたいです。ただ、うっかり装着し忘れて移動しなければいけなくなると非常に後悔することになるので、装着は常にしてクリップは外した状態(うっかりの就寝時のミスも許容して)というのが経験者の落とし所になる気がします。

X型でも気になってサスペンダーやズボンを外したり脱いだりしていたのですがこちらは強く締め付けなければ寝姿勢に悪影響は少ない(肩を拘束しない、マジックテープ式の固定具)です、ただ、トイレで肩からバンドを外す必要、肩のズレが発生します。肩のズレは前側で左右を繋いで動かなくさせる加工をすれば解決できそうな気がします。ですが、ズボン1つだけでなく、汎用性高くいろいろ使えるショルダー型を使い込んだほうが良いように思います。

具体的な就寝時の服装としては、上着を脱ぎサスペンダーを外して、外側の着衣がズレ動きやすいという理由(ズボンのズレ落ちが修正が効かず一番困る。就寝時、挟まれることでズレ落ちにくくなる効果もある気がします)からズボンを中、インナーベストを外というパジャマ同様にすると背中を冷気から守れます。冷気の浸入が隙間からと考えると画像のように「入れ違い」にするほうが良い(防寒の必須知識っぽい:外側に逆V字ができれば十分な効果があると思われる。)という理由もあります。これだと、サスペンダーだけ外して上着を着たままという方法もありかなと思いましたが、寝返りの抵抗になる、重ね着の外側ほどズレが生じやすく冷気が入ってきた感じだったので、あまり良くないのではないかと思います。

厚手の腹巻き、インナーベストを着て寝ると、腹回りが浮いてしまって首の沈み込みが気になるという問題は、これらと比べると軽微な問題のようです。

(防寒も大事ですが)就寝時は、寝返りがしっかりできる服装が必要というのがわかりました。

また、就寝中、横寝をすると丸まって腰を曲げる都合、寝起きに腰が露出気味になるのは自然なことで、腹巻きでの直接保護、毛布・厚手の布団で保温空間を作ることで凌ぐというのが冬の就寝というものかと改めて思いました。

この点、冬の毛布の使い方は掛け布団上に重しとして使い密封する一択みたいです。とりあえず、3方式全部試したつもりでしたが直接触れない重しとしての使い方は無いだろうと思っていたら、冷気が入らず一番暖かく崩れにくいというのがわかりました。

サスペンダーや厚着で寝るという発想は寝返りの都合、問題がありました。

実用面のみでの評価です

ベルトしか持っていないという人は、「ショルダー(ホルスター)型サスペンダー」を買っておくと便利だと思います。

サスペンダーを快適に使うコツとしては

・締め付けは最低限でゆるくしたほうが快適。

・寝姿勢は、横向き。仰向けは背筋が伸びる分締め付けが強くなり寝起き問題あり。

(首を痛めた影響が残っており、意識的に左右横寝、仰向けを繰り返す感じで寝姿勢をどうすべきという結論は持っていません。)

・就寝時、サスペンダーは外す(クリップ開放のみでも可)習慣をつける。

 

(ダイワY型サスペンダーについて)

ショルダー型を使い回すつもりでしたが、ズボンの腹周りの高さが、通常のズボンとスノーボード用ズボンでは異なり、スノーボード用ズボンに締め付けを合わせたものを通常のズボンに使うと、締め付けが強すぎるという事が起きます。毎回、バンドの長さ調整をするよりも、使っていないY型サスペンダーをそれぞれ専用に使い分けたほうが利便性が良いので使ってみました(ショルダー型を複数買うことで落ち着きそう)。

まず、欠点として、トイレで座ると上着を脱いでバンドを外す必要性があり。構造上、肩への食い込みがショルダー型よりきつい。素材によって首周りでの擦れる音が発生する。3点留めは脱着が面倒。

良い点は、Y字型は、ズレは発生しないようです。腕周りに拘束がない(反面、首元あたりに強い締め付けが発生。)。見た目、スッキリしている。

背骨のクリップはわからないです。

使いたくない理由として、構造的に首元への押さえつけるような締め付けが強く長時間はつらいという印象を受けました。

 

別件として、秋のジョギングパンツの紐を、インナーベストのボタンに引っ掛けて結ぶという方法(ベルト、サスペンダー不要の保持方法)を考えつきました。これの欠陥は、軽いズボンだからできることで重くなると保持できずボタンが外れる(強い力が掛かるのと同様)だったと思います。また、本格的な冬季になると寒すぎて秋向けのジョギングパンツは使えなくなります。あまり、活用する機会のない方法です。

また、スノーボード用のズボンでやっと実用面でお腹周りの冷えが予防できる感じなのですが、他に防寒として適切な商品が無い(ユニクロの防寒ズボンでヘソが隠れるような物がある?)ように思うのですが、どういうことなのかよくわかりません。

ワークマンの通勤用防寒着上下を、必要な時に使えるかもという考えで購入したのですが活躍することはありませんでした。防寒性能、構造で、スノーボード用の防寒ウェアのほうが本格的で出番がないのです。中途半端なものでなく、万が一の冬の災害時に生存率が高まるような(防寒性に特化した)しっかりしたものが上下1セットあると、防寒について迷いがなくなります。