掌のガングリオン - 除去手術を受けました

(左)手術前マジックでマーキング(右)摘出後7日目

もう、10年以上前になりますが、無理な姿勢での釘打ち作業時に、過って(写真の黒点部分)左手薬指根元部分を皮手袋越しにハンマーで強く叩いてしまったことがありました。翌日、当該部分に丸いしこりのようなものができ、調べるとガングリオンというものらしいです。できた当初は、柔らかく、押せば潰せるという情報があり、実行したところ若干の盛り上がりはありますが、押しつぶした状態になり対処できて解決という感じでした。そのまま、再発せずそれで完治ということがあるようですが、私の場合、その後、盛り上がって復活してしまい、再度押しつぶす再発という感じだったと思います。結局、気にしないようにして放置して現在に至ります。この掌のガングリオンがあると、車のハンドルを握るときに突起(ガングリオン)に当たり痛い、コンビニの重い入口ドアを押すときに突起に当たり痛い、最も痛いのはジャガイモの皮むき時で、ジャガイモを握ると突起に当たって痛い、それに加えて皮むき作業でジャガイモに力を加えると突起にその押し圧がかかって更に痛いというのが最も深刻でした。

ガングリオンといっても、できる箇所によって事情が様々で、湯浅監督のガングリオンは仕事で酷使しての職業病で手首アスナロさんは足指で露出赤い表面なので自分で潰せるらしいです(私の奥にあるガングリオン潰しとは事情が違いました。)。ガングリオンと言ってもかなり箇所と表面か深部かで違いがある)

こうした自分でやる系の健康ブログを書いている都合、最近になってもっとしっかり潰して破裂させてしまえば完治できるのでないかという期待(よく考えると袋は残るので元通りにはならない)から、粉砕法を真似して、大型ペンチや万力を使ってやってみたのですが、ガングリオンの固定というのが難しく力をかけてもズレてしまい思い通りにはできません。初期と違い柔らかさが無くなっていてガングリオン上の皮膚と脂肪部分が赤く腫れて痛い感じになったりと自分でやるのはお手上げというのがわかりました。

よくある流れとしては、注射器で3回抜いて再発するようなら切開手術だそうです。注射針で穴を開けて潰れやすくなる気がするので、掌のガングリオンに関しては自分で潰すでなく最初から整形外科?に頼ったほうが良かったかもしれません。

手術に至るまでの経緯として、病院選びがよく分からず、大病院のガングリオンと説明のあるところをなんとなく選ぶ感じでした。ちょっと興味のあったKKR(国家公務員)病院に電話したところ、整形外科じゃなく形成外科でお願いしますと先生から伝えられたと受付の方に言われ、ガングリオンの摘出手術は形成外科(手外科)なのかと思ったら形成外科(手外科)もありました、これは多分、私は担当したくありませんという業界の遠回しな意思表示だった気がしています。そんな感じで、ガングリオン専門というのはありませんが、手に特化した都心の個人病院を選ぶことになります。

有名大規模な大学病院・立地の良い大病院を選びたくなりますが、集中するのを避けるために紹介状が必要だったり、追加の料金が発生したりします。昔は、追加料金を払えば紹介状なしに診察が受けられたところが、紹介状が必要になっていたりして変化がありました。紹介状のみ(大学病院・大病院)→紹介状か追加料金→紹介状不要・追加料金無し(中規模病院・個人診療所)な感じっぽいです。一応参考までに。

整形外科が運動器の改善。形成外科が、見た目の良くないのを改善(マイナスを中立に。美容整形は中立をプラスに)が目的らしいのですが、手外科はどちらも混在しています。

私の場合、10年以上経って固くなっており、手術による全摘を目的としたものなので、手外科の先生でガングリオン手術の説明のある病院は、都心で2-3件しかなかったということです。通常、手術一回で済んでしまい、(比較的)手術料も高額というわけでなく、件数も多いわけでないというような理由で、儲かる手術ではなく競合が少ないのかなと思いました。

他の人のガングリオン手術の記録です。右腕に点滴、左手の薬指根本にガングリオンができており、私と同じような状況です。(料金は後述)

ということで、ガングリオン摘出手術実績が最もあると思われる都心の某クリニックを選びました。
予約制でないので直接訪れたのですが、人気があるらしく席に人がいっぱいの状態で、なんとなく安心しました。

初診・血液検査込みで初日3割負担4300円。
次回の手術で、おそらく3万円手術費。不測の事態を想定して、4-5万用意しておいてほしいとのこと。
手のひらを切ることになるが、皮膚と皮下脂肪だけで、筋肉や腱はないので
筋力が衰えるみたいなことはない。軽く跡が残るだけ。再発も手のひらでは今まで一度もないそうです。いろいろ聞いたけど、手のひらのガングリオンは除去は積極的にやってよさそうです。

(これはTOTOのトイレの設計の問題です)

トイレは問題で、たぶんTOTOの最上級モデル(少なくともリモコンは)っぽいのだが、便器洗浄のボタンがシルバーに統一されていてわかりにくく、絵や文字が擦れて視認が困難になっていたと思う、ボタンの反応が悪く5-6っ回押して流せた。非常に焦ってた。お尻洗浄もボタンの反応が不良で送水棒が顔を出しているのに噴射しない(※どうも、メンテナンスモードになっていたか、普通に壊れていた可能性あり)。最後、紙拭きの時に突起が邪魔するのでもしやと思ったら、棒は出っ放しの状態になっていた。主要な機能が不良になっていて非常に怖いトイレだと思う。
放置されやすく定期清掃の必要な強制脱臭用フィルターは詰まってはいなくきれいと思ったが、先端がオレンジ色にかなり汚れていてフィルター掃除はやってない可能性は高かった。
ご意見箱に、3点書いて入れておいた。直接言うのとご意見箱のように遠回しに伝えるとではその後の展開が全く違うというのは学習しました。

大変、分かりづらい説明で申し訳ないですが、メーカーに苦情として送っておきました。新品の状態でも、洗浄という毎回押す必要のある大事な機能でありながら、ボタンが小さく、同色でデザインの一部っぽく見えてわかりにくいです。かろうじて、文字で判別できますが、今回のようにシールで隠れていたり、使用により文字・アイコンが擦れ(照明が暗い場合もあり)て判別が難しくなってくると、初見の人には誤認識が生じやすくなります。

二回目の男性トイレ。やはり、洗浄ボタンが反応しない、どういうことか考えたら、必ず流しての矢印は、角の上面のわかりにくい細いボタン部分(ボタンには見えない)で、側面の大きなボタンではないらしい。TOTOの設計が異常すぎるのが原因だった。ほとんどの人は、(今回の場合)最初、洗浄ボタンを誤認するのは当たり前のレベル、酷い製品だと思う。

流さず(流せずに)トイレを出る人が頻発しているのは確実です。非常に問題のあるデザインです。我が家では、水回りにTOTOを選んで良かったなということが多いのですが、TOTOでこんなことが起きるのかと驚きました。すでにメーカーで把握しているとは思いますが、今もリモコンは現行機種っぽいので、今後も、この状況に遭遇する可能性はかなり高いのでご注意ください。

 

(本筋に戻ります)
全般的に私のような素人がとやかく言うことは何もありませんでした。正常な医療として機能している病院はこういうものらしいです。

手術当日。昼が予約時間。食事は3時間前に済ませて以降摂らないこと、500ccの水を飲んでおくようにという指示書きがありました。
直前に昼飯、コーヒー1杯と水分500cc程度摂取であまり従えない人というのがわかる。
15分前にという指示に、25分前で到着。
病院なので、マスクをして消毒・検温、書類を渡して、血圧計という流れ。
水を飲ませておくこと、血圧計を測ることで、隠れ脱水症患者の貧血などの手術中の事故を防いでいるようです。
すぐに、呼ばれてノースリーブになる(ランニングシャツでもいいけどタンクトップやノースリーブのしっかりとしたものはこういう時必要があるみたいです。)で、トイレに必ず行くよう指示される。
どうにか、用を足して出てきたのだが、それが手術直前の最後の手の洗浄機会と言ってくれればもっと入念に洗っていたのになと後から思いました。
その後、手術側でない右手に点滴用の注射針を射しました。これが肩からの麻酔かと思っていたら、万が一のときに投薬の点滴をするために点滴口を確保するためのものらしく非常用(生理食塩が供給されている)。肘と手首の間の通常ささないところの血管に針を差して長時間置くとかこんなことやるんだと、軽く動揺した状態でカーテンに覆われたベンチで手術を待つことになる。

手術準備開始。奥の部屋に通されて、手術ベッドに寝かされた状態で、右手に定期血圧計を装着。まず、先生からガングリオン消えてませんよねと聞かれたのだがもちろん何も変わっていない。まず、肩脇からの麻酔処置ということ、3-4本神経があるらしく、電気が走るような反応があったら教えてくださいと言われる、まったく予想していない事態になる。麻酔ってある程度適当にできるものかと思ったら神経細胞を特定するまでやるとか神経断絶とか何回かやったら1回ぐらい確実に起きちゃうでしょう(針細くて神経細胞は太いから安全という感じなのか不明)という不安を感じながらビリビリとした電気反応が起きるのを待つ。数回針?を差してこれはどうですがという感じで、人差し指、肘、肘と手の間、と3-4つの箇所でビリビリ反応があった。こちらは、必死にどのあたりに電気が走ったのか聞かれるので必死に伝えたいのだが、腕の細部名称を的確に言えないし、右手は固定されて使えないしで、「L字の部分(肘)」というような表現を使って非常に必死でした、このあたり正確にわからないといけない場合、グダグダではいけない気がするが怒られることもなく終わった。痛いのはここまでですとも言われた気がする。
その後、右腕をたっぷり茶色い液体で拭いて消毒、イソジンと言ってました。腕から手のひらまで全部です。もうこの時点で、手の感覚は不確かなものになっています。その後で、圧迫バンドによる腕の血流止めだった気がします。
手を強く固定されるのかと思ったら、普通に手を投げ出したした状態だったような気がします。もうこのあたりで顔に、布がかかっていて腕の状態を目視できません。
切開で痛みがありますかとのことだが、鈍く鋭いような反応が僅かにあったがそれは正常らしいです。ほかは、軽く押されたような感覚しかありませんでした。
切開開始後、結構長く経ってもう終わって縫い合わせかなと思ったら、切除できましたとこと。開いて根本をカット戻して終わりというような簡単なものではないらしい、骨と癒着した部分を分離するのに年数が経って硬質化していたため時間がかかると想像。(実際、どういうことをするかは他の病院のガングリオン手術動画が参考になります)
その後、縫い合わせをして後処理をして開放となりました。

手術は、先生と助手2人の3人体制でした(会計の人たちは別)。先生がいなくなってから、摘出したものどうしますがと助手の方に聞かれて、持ち帰りたいですと伝えると、ホルマリンに入れた容器をもらいました。
手術中、助手の方が小声で「すごい」というという言葉を2回呟いたので何なのかと思ったら、ガングリオンの状態が、真珠並みに白く硬かったそうです。潰れてしまうことが多いとのことで、20年近く経ったものは相当硬いんだと思います。これを、少し前に潰して解決しようとしたことがいかに無謀だったかわかります。柔らかいゼリー状からしっかりとした硬さのある軟骨の状態になっていた様です。

摘出されたガングリオン 6mmほど

包帯で手を巻いてもらい、麻酔のため肘より下まったく動かせない状態です
指は、温かいのですが自分のものではない感じ。三角巾で吊るすのが絶対に必要でした。料金を払って帰宅となります。

出された処方箋は、抗生物質と痛み止めと胃薬。薬局窓口で、必ず飲まないといけないのはどれですかと聞いたら、抗生物質のみだそうです。必要であれば、痛み止めを使います。
夜中、枕元で腕を上げると顔に手が直撃すると言われたのですが、寝たところその状態になりました。
ただ、手術後4-5時間で感覚が戻り始め動かせるようになり、8時間後にはいつも通りタイピングができるようになった(8割方戻っている)ので最初だけな感じです。
ただ左側に、何か痛めるようなことはしていないのに起きる坐骨神経痛みたいなものが、坐骨・腰あたりにあり。これのせいで寝れません。
痛み止めは、こういう時価値が出るのだろうけど使わない。夜になってかなりきつい、寝ても立っても座っても痛みがあって落ち着きません。表面的な痛みは軽いストレッチで多少効果があったのが意外でしたが、鈍い痛み違和感は依然残ります。
18時間後、目覚めたら嘘のようにスッキリ腰周りの神経痛が消えていました。こうした神経痛は麻酔の副作用が原因だと思われます。(寝すぎると腰痛になるが、コロナのホテル療養で体験したところ当日には起きません。もしかすると、動かなくなった左腕を支えるという慣れない姿勢が負担になっていた可能性がありますが、深夜に酷くなる理由の説明がつきません)
寛解(かんかい)症状が落ち着いて安定した状態。今回の場合、麻酔の副作用が大きい。

患部の痛みはほぼなく、(関係する)薬指を最大に張った状態で少し痛いかな程度。動作には何の問題もない。
あと、診察で一度もぐりぐり幹部触らず、軽くエコー検査をしたのみ。よくわからない初診患者相手では、ある程度警戒はされている感じはある。職業上、面倒な患者の可能性は常に頭にあるんだと思う。
あと、手術を受けて、無防備状態を晒して気が大きくなる人はいないなと思いました。
他、以前に、手術というものは同規模程度のものを受けたことがあるつもりだったのですが、予備の点滴針、腕麻酔など、こういうのあるんだと思ったのはちょっと意外でした。
服装は、前開きのパーカーだったのですが、袖が引っかかりました。通常はセーターやフリーズのような袖なし服装が向いているみたいです。
手術は想像よりずっと大変なので、もし再発しても再手術はやりたくないなという感じです。通常であれば、1年ほどして消滅しないなら見切りをつけて確実に手術で除去すべきなんだと思います。真珠みたいというのは、相当硬化していたということです。

あと、手術料が3割負担3万円は、相場みたいです。他の方の記事で16000円(2017年)はよくわかりません。保険診療なので厳密に決まっていて、制度上統一されているみたいです、詳しくはないです。(注射による吸引法は、9000円。摘出手術は30000円。自己負担3割)

保険適用がありで料金が同じ場合、できるだけ件数をこなしている専門の病院を選んだほうが安心できます。

花粉症の薬を貰いに行ったついでに魚の目の相談をしたら、外科的な除去手術になり(比較的)大きな費用や松葉杖を使う大事になりしかもそれで完治せず、再手術が嫌すぎて、別の病院の皮膚科に行ったら液体窒素を塗るだけで簡単に治った経験があります(情報の正誤は別として)、最適な治療法を見つける必要があります。

とはいえ、専門病院であっても「めまい」であったなら、碌なことにならないでしょうから、これなら安全とは言い切れません、ただ今回は良い病院を見つけて手術を受けられたと思っています。

手術から、2-3日後に消毒・経過観察のため受診する必要あり。抜糸は、そこから1週間後という予定です。

消毒の時に、たしか濡らさないようにしてくださいという注意とともに、手のひらの包帯が少し大きめの絆創膏(ガーゼシール)に変わります。病院の白いガーゼシールみたいなものと、市販の茶色い絆創膏で、粘着力が違うと思ったのですが、結局どちらも同じでした。消毒液が残って湿った状態で貼る、もしくは、一度はがして張りなおしたものは粘着力が弱まるということがわかりました。水に強いをうたっているだけあって、しっかりとした粘着状態だとシャワー・風呂で(濡らさない配慮は変わりませんが)手を使ってもしっかりとした状態で持続するのに驚きました、これが弱った状態だと、粘着部に水が入ってしまい剥がれてしまいます。マキロンの消毒とともに定期的に張り替えること、粘着部で浮きが確認できたら積極的に貼り直すことに意味はあるようです。

手術全般の話になると思うのですが、切開や注射(太め?)で内出血を伴った場合、後日(損傷により後から出血する場合もある)、黄色や紫の内出血跡が残ります。今回だと、右手の点滴用の注射箇所、切開した薬指根本の裏側(血管外に出た血液が就寝時の重力に従って裏面に移動したと思われる。内出血は重力に従い移動します)にありました。今回の程度では焦る人はいないと思いますが、時間とともに消えてしまうのを知っている関係者の人は気にしませんが、手術経験がないと気になったり心配になる点だと思います。

あと、脇に背もたれを当てたり、腕を大きく振ると軽く痺れ(電気)のような感覚がわずかに起きるときがあるのですが、これは麻酔で脇の神経細胞を少しでも傷つけた影響なのかと思います。これも、通常気にしないレベルの話です。

抜糸当日、予約制でないので先着制。朝の診察受付開始30分後に到着して、待合席は満席。外出してもらって1時間30分後に戻ってくればちょうどよい感じですとのこと。待機時間を最小にするには、診察受付30分前に来て先頭に並んで最初の診察を受ける方法があるが、それでも診察開始時間(受付の15分後)の都合、列待ちありで45分はかかる。

抜糸は、痛みなく直ぐ終わりました。この後、化膿する可能性は、1%以下、まずないとのことでした。同じようにガングリオン手術を受けた人は化膿していたので心配でしたが、稀なようです。

抜糸から数日後、寝起きの手が弛緩した状態で動かそうとした時に、ピリピリするような反応があり、もしや化膿かもと触ってみましたが異常はありません、おそらく傷の修復に伴った現象なんだと思います。その時に、2回だけしか起きていません。

表面に3針縫って抜糸しましたが、内部がゴム状に硬くなっています。表面の傷と共に一ヶ月ほどで元の状態に戻るんじゃないかなと思っています。

(左)7日後 (右)30日後

手術後の化膿はありませんでした。手術後のリハビリみたいなことは不要でしたが、手術箇所のしこりは2-3週間後に落ち着いてから軽く揉むと多少改善しました。

30日後で、見た目も機能面もほぼ戻った感じですが、10キロダンベルを持つと手術した薬指だけ違和感があるので無理はしないほうが良さそうです。